『わたしを 描く』

『わたしを 描く』

曹 文軒/作 スージー・リー/絵 申 明浩 広松 由希子/訳 42P あかね書房

【絵を描くことに魅せられた少女のお話。】

私はウロ。「雨」に「露」と書いて「ウロ」と呼びます。絵を描くのが大好きです。父さんは子供の頃から絵描きになりたかったそうですが、大人になると布屋になりました。父さんはウロを絵描きにしようと決めました。

父さんは空が小さい時から絵を教えました。ウロのことを天才だと言いました。8才になると、父さんは自分では教えられないから、有名な絵描きを家に招いてウロに絵を習わせました。

父さんが「うろ、そろそろ自画像を描いてみたらどうだい。」と、画材屋が並んだ細い道に行き、上等な「雨露」という名のキャンパス生地を買いました。

ウロは1週間が過ぎ、また1週間が過ぎて、ついに自分の自画像を描きあげました。父さんも母さんもその自画像を褒め称え、父さんは絵の先生や自分友達に電話をかけて、明日の朝ウロの自画像を見にきて欲しいと頼みました。ウロは寝る前に自画像を自分の部屋に運び、絵の中のウロを見ながら寝ました。

次の朝、母さんの声に起こされてウロは夢から覚めました。そしてキャンバスを見ると、、、。

思いっきり躍動感のある筆使いでもあり洗練感たっぷりの絵で、ウロをはじめイキイキと描かれています。

【丈太郎のひとりごと】

ウロよいう少女が絵を通して、挫折しながらも成長していく姿が描かれています。

絵を描いているスージー・リーは、今韓国で注目を浴びている画家です。伸びやかに躍動感があり、しかし、基礎がしっかりしているため、しっかりと美しく絵が描かれています。

「わたしを描く」とは自分を見つけることかもしれません。何度も描き直し、本当の自分に近づいていくウロの成長の記録の絵本です。

やりたいことに一歩踏み出せない、何がしたいか分からない、なんていう子どもや大人にオススメな絵本です。

曹 文軒/作 スージー・リー/絵 申 明浩 広松 由希子/訳 42P あかね書房 【絵を描くことに魅せられた少女のお話。】私はウロ。「雨」に「露」と書いて「ウロ…
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