みやこしあきこ /作 32P 偕成社
【森の中で体験した不思議で柔らかなお話】
キッコちゃんが目を覚ますと雪は止んでいましたが、お父さんはおばあちゃんの家に雪かきをしに出かけます。ところが、お父さんはおばあちゃんに渡すケーキを忘れて行ってしまいました。
キッコちゃんは今ならまだお父さんに追いつけると思い、ケーキを持って雪の森の中を歩きます。しばらくするとお父さんらしき後ろ姿が見えたので、駆け出しましたが転んでしまいケーキもつぶれています。
キッコちゃんはまた箱を抱え、雪の森の中をお父さんを追いかけます。やっとお父さんに追いついたと思ったところ、お父さんは見知らぬ家に入って行きました。キッコちゃんは不思議に思ってそっと家の中を覗くと、、、。
モノクロを基調とした繊細な絵がとても柔らかく、所々に色が着色されて描かれているのが特徴的な、森のファンタジー絵本です。
【丈太郎のひとりごと】
海外でも評価も高いみやこしあきこさんの冬の絵本です。
モノクロが貴重になって描かれていますが、繊細で丁寧な絵は、他の作品でも多くのファンを魅了しています。
このモノクロの世界に色をつけていくのは子どもたち(読者)です。きっと各々で色んな色をつけ、この世界観を存分に楽しむことでしょう。