ひがし ちから/作 24P 世界文化社
【色々な生き物とじゃんけんぽん!】
木を囲むようにして丸太の塀があります。かんちゃんととゆいちゃんは、そこで「どーん、じゃんけん」をすることにしました。丸太の上から降りてはいけなくて、まっすぐ進んで出会ったらじゃんけんし、勝ったら進んで負けたら丸太から降りて、どちらが反対側に早く着くか競争するのが「どーん、じゃんけん」です。
早速「よーい どん!」と始まりました。しかし、向こうから来るのは唯ちゃんではなく、きつねです。きつねは一緒に遊びたいらしく一緒に「どーん、じゃんけん」をしました。
まず「どーん」と言って両手を合わせます。パチンと合わせたらじゃんけんです。かんちゃんはきつねに勝ちました。きつねに勝って先に進もうとしたら、いつの間にか丸太が遠くまで続いていて少し不安になりましたが、かんちゃんは丸太の上を進むことにしました。丸太は池の上まで続いていました。落ちないようにゆっくり進んでいると、次はかえるがやって来て「どーん、じゃんけん」をしてかんちゃんは勝ちました。かえるは池の中に飛び込みました。
池を渡ると森の奥からこぐまが丸太の上をやって来ました。丸太を辿っていけばゆいちゃんと会うはずなのに、唯ちゃんではなく生き物ばかりに出逢います。さて「どーん、じゃんけん」はいつまで、どこまで続くのでしょう?
明るくしっかりと描写された絵はとても見やすく、幼児さんぐらいと一緒に読むと楽しい絵本です。
【丈太郎のひとりごと】
この「どーん、じゃんけん」もそうですが、子どもたちはそこにあるもの、その環境で新しい遊びを作っていく天才です。僕も幼い頃は友達と一緒に独自のルールを決めたオリジナルな遊びをいくつもやっていました。
この絵本はゆいちゃんに出会うはずが、生き物たちに出逢い、丸太も違う方向に伸びて行ってると言うちょっとしたファンタジーを感じる絵本です。
物語を理解し始めた3〜4歳の子どもたちと一緒に読むと楽しく読めると思います。