アルベルティーヌ・ドゥルタイユ/作 ふしみ みさを/訳 25P 徳間書店
【猫と月の素敵なお話】
家もない、友達もいない自由気ままな野良猫がいます。満月に照らされて、なんで月が自分についてくるように見えるのかわかりません。
野良猫はこれから農場にミルクを飲みにいくところです。まずは塀を通って、次は木に飛び移り、芽キャベツ畑を通り、野原でかけっこしますが、月はどこまでも着いてきます。小川を飛び越える時は水面に月が写ります。
そうこうしているうちに農場に着きました。瓶の中に入っているミルクを瓶の下の方まで飲もうとしたところ、猫が、、、。
クラシカルな絵が気品があり上品ではありますが、猫がとても可愛らしく描かれています。
【丈太郎のひとりごと】
1954年にフランスで刊行された絵本のようです。言われてみれば絵のタッチやストーリーが今時の感じではなく、オーソドックスな雰囲気が出ています。
しかし、70年経った今でもこの絵本を楽しむことが出来るのは、普遍性があるため時代に流されないからでしょう。
しっとりとした質感がとても柔らかく、そして優しくお話の世界に、子どもたちは自然に入っていくことでしょう。夜寝る前に読む絵本にしても良いと思います。