ケヴィン・ウォルドロン/作 いしいむつみ/訳 32P BL出版
【食いしん坊でイスが好きな犬のお話】
犬のハロルドはいつもものすごくお腹が空いてます。食べ終わると散歩に出かけ必ず居心地の良いイスで、くつろいでいます。このイスが食べ物と同じくらい好きなのです。
ある朝のこと、ハロルドはご飯を食べに行く途中でイスがないことに気づきます。家中探し回ってもイスはありません。ようやくイスを見つけたと思ったら、ゴミ収集車に持っていかれるところでした。ハロルドは夢中でゴミ収集車を追いかけますが追いつくこともできず、おまけに迷子になってしまいました。
その時、お腹が鳴りました。朝ごはんを食べていなかったのです。ハロルドの頭の中にはご飯と帰り道のことだけになりました。知らない町をで美味しそうなものを沢山見ながら、なんとか家に辿り着きました。そして、イスのことは忘れて朝ごはんを食べました。
食べ終わるとそこにあったものは、、、。
食べ物だけが実際の写真のコラージュになっており、とてもお洒落な色使いと絵でハロルドとその周りの様子が描かれています。
【丈太郎のひとりごと】
とにかく絵とコラージュがなるほどな!と思うような工夫がされていて、デザイン性も高く読んでいて気持ちの良い絵本です。ストーリーはシンプルなだけに絵に目がいってしまいます。こんな洒落た絵本を子どもの頃から読むことは、子どもの感性に大きく影響を与えると思います。
子ども達には芸術性の高い絵本に沢山出合って欲しいと思います。