イリーナ・ブリヌル/作 リチャード・ジョーンズ/絵 三辺 律子/訳 48P WAVE出版
【私はどこからきたの?】
不甲斐谷を超え森を抜けたその先に、女に子が住んでいました。女の子はお母さんと幸せな毎日を過ごしていました。お母さんが女の子を想う気持ちは何よりも強く、何よりも優しく、満月よりも満ちていました。
女の子が森で遊んでいるとどの動物もお母さんとお父さんがいました。女の子はある夜お母さんに聞きました。
「どうしてわたしにはお母さんしかいないの?」
お母さんはコウノトリが女の子を連れてきたと言って、女の子の手をぎゅっと握りしめました。
女の子にはよくわかりません。お母さんから生まれてきたのではないのか?女の子はずっと考えていました。
ある日、草むらに寝転がっているとコウノトリが飛んでいるのが見えました。そして、コウノトリにどうして私をお母さんのところに連れて行ったのか聞きました。コウノトリはリスたちから預かったと言いました。女の子は森に向かいリスに私をどこで見つけたか聞きました。リスはサケが川下から運んできたと言いました。
そこで女の子は森を抜けて川に行きサケに私をどこで見つけたか聞きました。サケはキツネに川の上流まで運ぶように頼まれたと言いました。そして川に沿って進んでいきキツネに聞きました。そのキツネから女の子を見つけた場所のことを聞きました。そして、そこに行ってみると、、、。
自分の生まれてた場所を探す壮大なスケールの旅が、とてもアーティスティックな絵で描かれていて、読んだ人の心をぎゅっと掴むようです。
【丈太郎のひとりごと】
自分のルーツを探す旅をする女の子。答えを知るまでどんな気持ちだったのでしょう?ワクワクしたのが?ドキドキしたのか?不安だったのか?でも、知りたい気持ちが大きかったのか?深く優しいお話です。