『ごきげんなライオン すてきなたからもの』

『ごきげんなライオン すてきなたからもの』

ルイーズ・ファティオ/作 ロジャー・デュボアザン/絵 32P BL出版

【本当に素敵なものはなんだろう?】

ある朝のこと、ライオンくんの庭に友達が集まってきました。おしゃべりしたり、ライオンくんによっかかってのんびり暖まったりしています。

リスがライオンくんに遺言状を書いたたらどうか?提案しました。みんなライオンくんのことが好きだし、スターなので遺言状を残すべきだと言うのです。しかし、ライオンくんは遺言状のことがよく分かりません。そこにカラスがやってきて遺言状の説明をします。

ライオンくんは誰に何をあげるべきなのか考えます。ツバメたちが巣を作る小さな家、すみれの花の咲く庭、夜になるとカエルが歌い出す堀、リスやコトリたちがおしゃべりにやってくる木など、友達にあげるものはたくさんありそうです。

友達たちに何をあげるか考えているところにカラスがやってきました。家も庭も堀も木も公園のものでライオンくんのものでないから遺言状には書けないと言うのです。がっかりしているとフランソワくんがやってきて、そんな物より値打ちのあるたからものをライオンさんは持っているのだから、とっても素晴らしい宝物は遺言状に書けると言うのです。

しばらくすると、ライオンくんの庭に友達がたくさんやってきて、秘密の宝物をみんなが必死になって奪うかのように探して行きます。岩の下や堀の中や木など色々と探索をします。ライオンくんはそんな必死になっている友達を岩山のてっぺんで見て悲しくなりました。そして、本当のたからもののことを話し出し、動物たちは、、、。

切り絵を中心に描かれた絵は、動物たちの様子をとてもイキイキと表現しています。

【丈太郎のひとりごと】

遺言状とは何か重い話のように思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、それをキッカケに本当に大切なものは何か?この絵本はそんなことを描きています。

目に見えるものだけでなく、大切にしていきたいものは何なのか?深く考えさせられる絵本です。

ルイーズ・ファティオ/作 ロジャー・デュボアザン/絵 今江 祥智 遠藤 育枝/訳 32P BL出版【本当に素敵なものはなんだろう?】ある朝のこと、ライオンくんの…
shop.meruhenhouse.com