【大きな声で読んでみたい！】『あんずのあいうえお』

蟹江杏/作　96P　東海教育研究所

【50音が美しく絵で彩られている素敵な絵本】

「あ」から「ん」までの50音が彩り鮮やかな絵により描かれています。

例えば「う」は、大きく「う」書かれていてそれを囲むように、躍動感に満ちたうさぎたちが描かれています。そして小さく「うさぎ」、「RABBIT」、「rabbit」とも記されています。

「す」は大きなすいかを重たそうに抱えた女の子。そして、「すいか」、「WATERMERON」、「watermeron」と記されいます。

「ね」は猫がピアノを軽やかなステップで弾いている姿。そして、「ね」、「CAT」、「cat」と記されています。

カラフルに生命感溢れる動物、植物などの生き物の描写がとても素敵です。思わず文字が踊って見えてしまうような元気いっぱいの絵本です。

【丈太郎のひとりごと】

表紙を見ればわかりますが、僕が帯に推薦文を書いています。普段メルヘンハウスでは全てのえ本の帯を外して陳列しています。それは「子どもに帯の情報は関係ないから」と言う理由で、創業当初から51年間に渡り外してきました。

しかし、杏ちゃん(作者)からの依頼で、初めて推薦文を書きました。おそらく最初で最後だと思います。

ブライアン・ワイルドスミスの『The ABC えほん』(クレヴィス） https://shop.meruhenhouse.com/items/84068296 のオマージュとも言えるこの絵本ですが、本家と並べても劣ることない素晴らしい絵本になっています。

生き物たちは躍動感に溢れ、色合いも明るく、とても気持ち良く楽しむことができます。

大きな声で読んで欲しい絵本でありながらも、アートブックとしても楽しめます！

子どもと大人で一緒に「あ」から声に出してみましょう！せーのっ！